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2児パパゲーマーのマイホームとゲーム関連ブログです。しばらくマイホームの話題多めの予定。

ザンキゼロクリア後レビュー。人を選ぶ作品ではあるが良作。良い点悪い点などを語っていきます。

どーも、パパゲです。

先日、『ザンキゼロ』のプラチナトロフィーを獲得しました。

タイトルにも記載しましたが、非常に人を選ぶ作品ではないかと思います。ただ、ハマれる人はかなりハマれる作品に仕上がっていました。

本記事では、ザンキゼロのクリア後レビューを語っていきたいと思います。ストーリーのネタバレは極力しませんが、微妙に含まれているので注意してください。

ザンキゼロとは

ザンキゼロ
さわやかなメインタイトル

ジャンル 3DダンジョンRPG
開発元 ランカース
発売元 スパイク・チュンソフト
発売時期 2018年7月5日
価格 PS4:7,200円
PS Vita:6,800円
CERO D 犯罪

ダンガンロンパシリーズプロデューサーなどのスタッフが中心となって開発された、3DダンジョンRPGが本作です。

初期の「世界樹の迷宮」や「ロストヒーローズ」など、良作3DダンジョンRPGを開発していたランカースが開発元を務めています。

3DダンジョンRPGとはいっても、いわゆる「ウィザードリィ」や「世界樹の迷宮」の様なタイプとは違ってリアルタイムでかつアクション性のある形式に仕上がっており、おっさん的には、往年の名作「ダンジョンマスター」みたいなゲーム、というのが手っ取り早いかもしれません。

リアルタイムのアクション戦闘、スタミナ、アイテムを置いたり投げたりするギミック、ダンジョンマスターをプレイしたことがある方にはなんだか懐かしい気持ちが思い起こされるかも?

ストーリーの大筋

ある日、いつの間にか見知らぬ無人島で目覚めた8人の主人公達。

彼らは死んでも生き返りが可能なクローン人間となっていた。

ただし、特殊なクローンである1人以外の7人のクローン人間は非常に老化が早く十数日しか生きられない。

無人島に存在するエクステンドマシンと呼ばれる生き返り用のマシン。

今は未完成のこのマシンのパーツを探し出し、完成させることが出来れば老化を抑えることができるという。

8人の主人公達は、エクステンドマシンのパーツを探し出すために探索を開始するのであった。

何故自分たちだけがクローン人間となっているのか、何が起こったのか、すべてを知るのはいつの日か。

大まかなシステム

【クローン人間という設定ならでは】

  • マップ移動時などに発生する老化現象
  • 老化に伴いステータスが劇的に変化する幼年期・青年期・壮年期・老年期の区分。最後は老衰で死亡することに。
  • 敵を倒したスコアで、死亡した味方を幼い体で生き返らせるエクステンドシステム
  • 死んで強くなる。死亡時の死因によって、生き返らせた時にキャラクターが強くなるシガバネボーナス
  • 何回か使うと死んでしまうがその分強力な魔法的役割のクリオネ

無人島でのサバイバルならでは】

  • ダンジョン探索で取得した素材で拠点を強化するベース拡張
  • 同じく取得した素材で武器防具薬食事などを作るアイテム工作・調理
  • 空腹や便意といった生理現象を適切に管理する必要も

【通常の3DダンジョンRPGのコマンドバトルとは大きく異なるバトルシステム】

  • 敵味方共にリアルタイムに動き続けるため、敵の動きを良く見てのヒット&アウェイが重要なアクション戦闘
  • ワンボタンで発生する通常攻撃
  • 攻撃後はしばらく待たないと際攻撃できないクールタイム
  • スタミナを大幅に消費する代わりに強力な攻撃が出来るボタン長押しのチャージ攻撃、パーティの絆が深まる度に強力に
  • チャージ攻撃を特定部位に当てて破壊することで追加スコアやアイテムが入手できる部位破壊
  • チャージ攻撃をテンポ良く当てることで獲得スコアが増えるコンボ
  • チャージ中にタイミングよく攻撃ボタンを押し直すことでチャージ時間が大幅短縮

といったところが特徴です。

特にクローン人間という設定ならではのシステムたちが独特の味わいを作っています。

レビュー

それでは、プラチナトロフィーまで取得したうえでのレビューをしていきたいと思います。

あくまで、個人的な感想のため意見の相違などありましたらご容赦ください。

良かった点

物語の中で成長し愛着の湧くプレイヤーキャラクター達

ザンキゼロ
残機×8のプレイヤーキャラクター
七つの大罪と原罪の名を冠した8人のメインキャラクター。

本作では、Stage(いわゆる章のこと)毎に主観となるメインキャラクターが変わって行きます。

プロローグとStage1ではハルトの、Stage2ではゼンの主観で物語が進行していくといった具合です。

各Stageでは、主観となるキャラクターに大いに関わりのある廃墟の攻略と、主観キャラクターの過去の暴露や内面の掘り下げが並行して行われて行くことになります。


3DダンジョンRPGというジャンルは、えてしてキャラクターが薄くなりがちなジャンルではありますが、

Stageを丸々一つ使って、たっぷりと主観キャラクターの過去と内面を描写していることで、その点を克服しようとしている印象を受けました。


各Stageでは、基本的に主観キャラクターの罪名の元になったトラウマを乗り越えて行くことになります。

各キャラクターの弱さである「過去」。そして、それを乗り越えた先の「未来」の強さ。

その過程を、該当キャラクターの主観による内面描写で見せられることで、深みのあるキャラを作り上げることに成功していると思います。

プロローグや序盤のStageでは以下のような印象の各キャラクターたち。

  • 真面目で平凡そうな編集者
  • おチャラけた臆病な芸術家
  • 毒舌で他者との関わりを避ける農家
  • 愛を連呼するうさんくさい医者
  • 控えめで大人しそうな花屋
  • 何を考えてるかわからないお嬢様
  • 規律に厳しそうな警察官
  • ただただ天真爛漫な少女

Stageを進めて行くことで、彼らの本当の姿が見えていくことでしょう。

インパクト大のサブキャラクター達

ザンキゼロ
人類の明るいミライをテラシマショウ
メインキャラクターの案内役となる劇中劇「エクステンドTV」のマスコット。

ミライとテラシマショウ。

下ネタやナンセンスの軽妙なやり取りが繰り広げられるある種の異空間です。

文字だけで書き記すと、悪ふざけも大概にしろとでも言いたくなるほどのノリであるため、好き嫌いは分かれるかもしれません。


ただし、ミライの声は悟空、テラシマショウの声はフリーザ

個人的に、ですが、大御所二人の怪演のおかげで、ミライとテラシマショウは非常に魅力的なキャラクターになっていると思います。

メインキャラクターの様に、内面の掘り下げや人格の成長といった要素はなく、あるのは只々悪ふざけ。(終盤におっと思わせる描写がおったりしますが)

なのに、早く次を見たい、と思わせてくれるのは流石大ベテラン声優のお二人でした。


また、上記以外のキャラクターも個性的でインパクト大。この話題自体がある意味ネダバレなので、本記事では詳細は控えますが…

巧みなストーリー

ダンガンロンパスタッフということで期待のかかるストーリー。

ちょっとしたどんでん返しはあるものの、大枠としてはそれほど奇抜であったり衝撃的であったりという要素は少ないと個人的には思います。

ある種、物語自体は王道といっても良いかもしれません。

ただ、プレイヤーを引き込むタイミングとテンポが非常に素晴らしいです。


何も分からないまま、ただエクステンドTVに流されるだけの序盤。
徐々に世界の事実を知っていく中盤。
主人公達の真実が暴かれる終盤。
世界の秘密が解き明かされる最終盤。


プレイヤーに対して、Stageの節目節目で"興味を示す物事"を提示し、回収していくスタイルは、3DダンジョンRPGの宿命?である、ちょっとダレがちなゲーム性へのスパイスとして十二分に機能しています。

キャラクターの項でも触れたように、各Stageは各キャラの内面や成長を描写される場も兼ねており、現実に無さそうで有りそうなエグく生々しい各キャラクターの過去話が展開されていきます。

過去話については大概が胸糞系なので、人によっては非常にキツイかもしれませんが、キャラクターの思想や性格などにより深みを与えていたかと思います。

かといって、ただただ短期的な物語を積み重ねるだけでなく、物語全体の伏線や布石もチラリチラリと混ぜ込まれてお話は展開していきます。

イベント内のほんの少しの引っ掛かりや、そもそも伏線布石であることさえ気付かない様な仕掛けが、終盤にかけて種明かしされる様は流石の開発スタッフだと思わされました。

ジリジリとダンジョン開拓を目指すゲーム性

本作では、スタミナ(満腹度)やストレス、便意、などなど、一般的な3DダンジョンRPGにはない管理要素が多いです。

ダンジョン探索中に便意がたまると、ストレスが溜まります。ストレスが溜まるとスタミナの減る早さがどんどん早くなっていきます。スタミナが尽きると遂には生命力が減っていきます。スタミナを回復させるためには食事が必要ですが、食事をすると便意が溜まります。

と、相互に絡み合う3要素を意識してダンジョン探索を行う必要があります。

スタミナ、ストレス、便意、にはそれぞれ解消するためのアイテムが存在しますが、本作ではアイテムの重量の概念や、死亡するとアイテムをその場にばら撒くといった要素があり、装備品やダンジョン内で発見したアイテムの持ち帰りも考える必要があるため、安易に大量のアイテムを持ち込むことはできません。

必然的に、拠点とダンジョンを何度も何度も往復しながら未開の地を開拓して行くことになります。


敵モンスターの攻撃力は比較的高めに設定されており、ダンジョン探索中のUIも(おそらくわざと)少々操作しづらくなっています。

また、状態異常もかなり嫌らしい物が揃っているうえに、死んで強くなるシガバネボーナスの存在もあり、新規ダンジョンの攻略開始直後は死んで当たり前なバランスで構成されています。

これに加え、死亡したキャラクターは拠点でしか復活させることができないため、こちらも拠点とダンジョンの往復地獄に拍車をかけることになります。

はっきり言ってしまうと、本作はこの不便さがゲーム性のキモになっていると言っても過言ではないかもしれません。

中盤以降になると、拠点の便利機能を強化するための素材採取。謎解きに必要なアイテムの持ち込み。死亡時にばら撒いたアイテムの回収、などなど、往復する機会は更に増えて行くこととなります。

メニュー画面から拠点にワンコマンドで帰還できたり、ダンジョンのショートカットを開通すればある程度行き帰りの時間が短縮されたりはするのですが、マップ移動時のロード時間なども含めると移動の時間はちょっと面倒なため、この点はもうちょっと何とかして欲しかったかもしれません。

ただ、この不便さによる、マップの未知の部分を開拓していく短期的な繰り替えにしついては、個人的には大変面白かったです。

サクサク進みたい人のための難易度設定

これまで紹介した良いところ

  • 先の気になるストーリー
  • ジリジリとダンジョン開拓を目指すゲーム性

相性が悪いと思いませんか?

ストーリーの先が気になるんだからちまちまダンジョン攻略なんてやってられないよ!

と思う方も大勢いるかもしれません。

こんな時には難易度設定。

難易度は1〜5まであり、おススメ難易度が3になっています。

ただ、本作はおススメ難易度の3でも結構難しいバランスです。

とにかくストーリーが知りたいんじゃ!という方は難易度1を選択してみましょう。

難易度1は、

  • 便意が増えない
  • ストレスも増えない
  • 敵のステータスが大幅弱体
  • 敵の行動速度が大幅低下
  • 状態異常にかからなくなる
  • 目的地が常に表示される

と、本作のゲーム性の殆どを完全否定しています。アイテム作成や拠点強化などを行う必要も殆どなくなるため、もはやダンジョンでの謎解きと移動さえしっかり出来ればスイスイと先に進めます。

一応、敵がレアアイテムをドロップしなくなるなどのデメリットはあるのですが、先のストーリーを早く知りたい派の方にはもはやデメリットではないでしょう。

おススメ難易度では手応えを与えつつ、低難易度ではサクサクストーリーを楽しませる、というのはユーザ毎の事情を考えた良い決断だと思います。

ちなみに、難易度5はかなり難易度が高いです。Stage2突入後に選択出来るようになりますが、難易度5でストーリーを進めるのは最早苦行といっても過言ではないかも。

超レアアイテムが入手できるようになるなどのメリットはありますが、終盤十分強くなってからのレアアイテム狩りに利用するくらいがいいかと。

死んだ分だけ強くなるシガバネボーナス

ザンキゼロ
死がバネになる成長システム
本作は、レベルアップでは一切素の能力値は成長しません。

では、能力値をどう成長させるかというと、以下の二通りの方法で行うこととなります。

  • レベルアップにより得られるポイントでスキルを習得
  • 様々な要因で死ぬことによって得られるシガバネボーナスを取得

ただし、スキル習得で伸ばせる能力は攻撃力と防御力のみ。しかも、キャラクターの立ち位置(前列/後列)や年代(青年/壮年)の一致が条件となるため、基礎能力を常時アップさせる訳ではありません。

一方、シガバネボーナスの場合は、生命力、スタミナ、攻撃力、防御力、積載重量、敵の攻撃への耐性、などなど、色々な効果を常時発動させることが可能です。

スキル習得の場合、他で代替の効かないサポート的な能力(拠点強化やアイテム工作、料理、アイテム採取など)の習得も重要で、かつ能力値の成長は消費ポイントも多めに設定されているため、必然的にあらゆる能力が永続的に付与できるシガバネボーナスでの強化=色々な死を試してみることになるでしょう。

シガバネボーナスは

  • 特殊状況下で死
  • 敵に殺される
  • 罠に殺される
  • 特定の行動後に死
  • 毒物を食べて死
  • 特定の年代で死

など、作中での殆どの死に方に対して用意されています(その数百数十個)。

習得前のシガバネは一部を除いて習得の一言ヒントが記載されており、ある程度どう死ねばいいかが予想できます。

一部、条件が完全に不明なものもあるのですが、基本的にはストーリーを進めれば取得できます。

ストーリーとは関係なく取得条件が不明なものもあったりするのですが、条件自体は簡易です。運が良ければ序盤で取得も出来るでしょう。

シガバネは習得すると目に見えて強くなることもあり、新しいダンジョン、新しい敵、新しい仕掛け、新しい攻撃、など新しい何かを見つけるたびにシガバネを埋めていく収集要素が個人的にはたまりませんでした。


シガバネボーナスの取得にはエクステンドが必要で、最序盤はスコアの工面に四苦八苦することになるかもしれません。コンボや部位破壊などの工夫、スコア倍化スキルの習得やソイネマッチングなどを駆使すれば、Stage2,3に入る頃には余裕が出、後半になるとむしろ余るくらいになってきますので、安心してバンバン死んでいきましょう。


欲を言えば「〜〜に殺された」「〜〜で殺された」系のシガバネがあまりにも個数が多いため、それらをある程度まとめて数を減らしてしまって「〜〜という状況で死亡した」系のシガバネを増やしてくれたらもっと面白かったんじゃないかなぁ、と個人的には感じました。

悪かった点

薄暗くホラー要素が多めのダンジョン

ザンキゼロ
廃墟だから仕方ない
青空の下に8人が集い、退廃した世界を爽やかに描くメインビジュアルから一転、本作で攻略する事になるダンジョンは殆どが薄暗く、まるでホラーゲームをプレイしているような感覚に陥ります。

そもそも本作のダンジョンの通称が『漂流廃墟』であり、基本的にはダンジョン攻略=廃墟の探索となるため仕方がない事ではあるのですが、

薄暗い地下街や放課後の学校、廃病院など嫌な感覚を狙った廃墟がそこそこあるため、ホラーが特に苦手な人はゲーム性やストーリーに惹かれたとしても本作には手を出さない方が無難かもしれません。


ひとつだけ完全に屋外が舞台の廃墟が存在し、そこは非常に気楽に探索が出来る為、できればもう少しこういったダンジョンを増やしてほしかったところです。

ゲーム上、攻略ダンジョンを薄暗い廃墟にする必然性も無かったですしね。

もしかしたら、わざとプレイヤーへの心理的負荷が高くなるようにしたかったのかもしれないですが…

本作に致命的に合っていない死亡時のアイテムばら撒き

良かった点で語っていますが、本作ではいろんな死に方をすることで強くなるシガバネボーナスというシステムが存在します。

一方、死ぬと装備品を含めたアイテムをその場の地面にばら撒くという要素も存在します。

本作の開発陣やテストプレイヤーはこの二つの仕様を見て、何も感じなかったのでしょうか?


シガバネは一人当たり大体150個前後存在するため、シガバネ集めを意識しながらストーリーを進めると、パーティ全員で1000回以上は死亡を見届けることが必要です。

また、シガバネに関与しない無駄死にも結構発生しますので、実質は更にお祈りすることになるでしょう。

装備品を持ち歩いている場合、死亡する度にばら撒きます。道中取得したアイテムがある場合も、死亡する度にばら撒きます。

回収する余裕がある場合は良いですが、自死でシガバネ取得を狙っている状況以外で誰かが死亡した場合は、大抵逼迫した状況である事が多く、アイテムの回収もおざなりになることが多いでしょう。


ホント面倒くさいわ!!


良かった点で「不便さを楽しむゲームなんですよ」とは言いましたが、この一点だけは全くもって理解できず、1ミリも面白さに貢献していないと思いました。むしろ邪魔です。


「死亡すると死亡地点にアイテムをばら撒いてしまうけれど、次の冒険で現場にたどり着けばちゃんと回収できるよ!」

というのはわりかしありがちなシステムで、このシステム単品なら、いかに死なずに攻略するかやピンチになった際の駆け引きなどに面白みを見出すことが出来ますし、仮に死亡してアイテムをばら撒いたとしても、次はそうならないようにしよう、とプレイヤーの成長を促す効果も生まれます。

しかし、本作は死ぬことに意味があるシステムがメインです。
装備品やアイテムをばら撒いてしまうから死なずに攻略しよう、次は死なないように攻略しよう、ではなく、新しいシチュエーションに遭遇したらまずは死にたいのです。

シガバネボーナスは、ザンキゼロ発売前から大々的に紹介されていましたので、本作の主軸となるシステムの一つとして捉えられていたと思います。

その主軸を真っ向から潰す"ばら撒き"をどうして入れようと思ったのか、相乗効果で何が面白くなると感じたのか?至極残念です。


結局、僕の場合はStage1早々に面倒になり、「装備品は一切持たない」セルフ縛りで最後までプレイすることになるのでした。
(それでも面白かったのは幸いでしたが、アイテム工作や強化極意系スキルなどをフル活用してみたかった…)

1点だけ気になる布石の投げっぱなし

本作は非常にストーリーが素晴らしかったのですが、1点だけ打ち切り漫画ばりに投げっぱなしになっている布石が存在します。伏線ではなく、あからさまな布石です。

その後、まったく解決されず(というより、まったく触れられず)にエンディングを迎えてしまったので、クリア後のリスタートで何か隠しイベントが発生するのかな?と、漂流廃墟を一通り再訪しても何もなく、もしかして寝ぼけてイベント見逃したのかなー?と自問自答してしまいました。

結局、ネットの海を漂っても、該当イベントの布石らしき物は回収されずに放置だよ、といった書き込みしか見つからなかったのでそういうものらしいということが分かりました。

もしかしたら、DLCや続編のネタフリ用なのかもしれませんが、この部分についてはかなりモヤモヤしています。

冷静に思い返すと細かい疑問点が

僕の理解力、考察力が足りないのか、冷静に考えると何だか釈然としない、辻褄が合わない部分がいくつかある気がするんですよね。

ただ、詳しく言及すると重大なネタバレになってしまうので、本記事ではやめておきます。別記事に記載するかもしれません。

女性陣の老年期の容姿が浮いている

ザンキゼロ
色々と台無しになることも
本作は幼年期、青年期、壮年期、老年期で各キャラクターの容姿が変化し、イベントにも反映されます。

幼年期、青年期、壮年期については特に違和感は無いのですが、老年期の容姿についてはもうちょっと何とかならなかったのかな、と個人的には感じました。

主たる原因は、青年期、壮年期、老年期の容姿で服装を共通にしてしまった所為です。男性陣はさほど気にならないのですが、女性陣に対しては、思わず「ババア無理すんな!」と言ってしまいたくなるほどです。

幼年期は体の大きさの違いを表現する為か、もしくはストーリー上の都合の為か、専用の制服が用意されています。

同様に、老年期に対しても専用の衣服を用意してもらえてればなぁ、と思わずにはいられませんでした。


余談ですが、リンコに関しては服装関係なく3Dモデリングもちょっと酷いような…

その他

ステミスカイ

こんなんアーケードに置いてあったらクソゲーですわ。と言いつつ、妙に遊んでしまうゲームでした。

スコアランキング入賞がトロフィー条件なのもありますが、2時間くらいは遊んだ気がします。

ショットを打つにもライフを消費する命がけシューティングで、コツが掴めなければ即座にゲームオーバーというバランスはゲーム内ミニゲームならではのリプレイ中毒性がありました。

良いところでゲームオーバーになってしまった場合は「このクソゲーが!」となってしまうのはご愛嬌。

本編への関わりは少ないですが、インパクトは大きいです。こう来たかー、とプレイ中はノリと勢いでブルっと来ましたね。

アイテムロスト

本作で一番炎上したところじゃないでしょうか?

プレイヤーの周囲2マス程度の地面が、全てアイテムで埋まっている場合に、アイテムを置いたりばら撒いたりすると発生する恐怖の仕様です。

地面に落ちるスペースがないと、該当のアイテムが「ロスト=永遠に消失」します。貴重品のパーティションだろうが、鉄柵だろうが、謎解き用アイテムだろうが、強化した装備品だろうが、再入手が難しい物でも問答無用に消失します。

死ぬとアイテムをばら撒く、という仕様と合わさり結構な数の被害者が出ていたようです。

悪かった点に挙げようと思っていたのですが、流石に不満の声が多かったのか現在はアップデートで「ロスト=ガレキ島へのリポップ」と修正されています。

今後の新規プレイヤーには影響を与えないでしょうが、アップデート前にパーティションや鉄柵を失ったプレイヤーには正直同情を禁じえません。

難易度緩和アップデート

発売後約一ヶ月後の8月6日に配信されたアップデートにて、大幅な難易度緩和の修正が適用されました。

【アップデート内容】

  • ロストの仕様変更
    (消失⇒ガレキ島にリポップ)
  • 難易度I~IIIのバランス調整
    (おそらく下方修正)
  • Stage5以降の敵体力の調整
    (おそらく下方修正)
  • 素材・食材系のスタック可能なアイテムのスタック上限値を一律99個に引上げ
    (引上げ前はスタック上限5個や20個等だったので大幅引上げ)
  • 年代による装備品の制限の撤廃
    (ただし適正年代ではない場合は補正値減少)

と、そもそものゲームバランスを大幅に変更する様な修正が入っています。

今後の新規プレイヤーの方は当初より快適にプレイする事が出来そうですが、言い換えると「元々、開発者が想定していたバランスが大部分のプレイヤーには受け入れられなかった」という事なのでそれはそれで悲しいですね。

個人的には、当初のバランスは当初のバランスで「苦労してクリアしたぞ!」という達成感が出る良い塩梅の物であったと思うので、(ロストの仕様変更以外は)上書きで仕様を変えてしまうのではなく、別モードとして上記の変更を当てたモードを用意してくれれば当初のバランスとアップデート後のバランスの両方を楽しめたのに、と思います。

個人的な総評

個人的には、ゲーム性とストーリーをひっくるめて良作として多くの人に遊んでもらいたい作品でした。

ただ、冒頭で人を選ぶ作品と記載した通り「不便さを楽しむ」ことを受け入れられるかどうかで評価は大きく分かれてしまう事でしょう、

「不便さ」については、アップデートと難易度設定で大幅に緩和することが出来る為、以下の様な方には是非プレイしてほしいです。

  • 適度な不便さを楽しむことが出来る人
    (難易度3以上で遊んでください)
  • ストーリーさえ楽しめればヌルゲーでも良い人
    (難易度1で遊んでください)

出来れば、もっとブラッシュアップされた続編が遊んでみたいと思っていますので、今後もジワ売れしてくれることを願っています。